ドーンッッッ!!
彼女はご飯をよそいながら
「魔法が使える事とこれとは話が違うですよ!!
何でも魔法で済ませるなんて、非常識です。せっかく身体があるのですから、出来る事は魔法抜きでやる。コレ鉄則です!!」
なんて、ちょっと説教じみた言葉を 萌える語尾を交えて言ってくる。
「へぇへぇ。すみませんでしたー…っと、ん?
…ちょ…そう言えばコレ…!!」
食卓に並ぶのは、昨日俺が買って来た一週間分の食料の殆どを使用したもので。
量からしても4人前はありそう…。ってことは、だ。
「お前…。
冷蔵庫の中身、全部使ったのか?」
「れい…?あの、ひんやりとした冷気が漂う箱の事ですか?
それなら…はい。殆ど無くなってしまっていますが…失敗も2度程していますし」
…なんという事でしょう…!!!
箸を持つ手が震え始める。
…これが最後の晩餐…いや、朝餐だとでも言うのか!!
「た…タイヨウ…?どうしました?
私、何かいけない事を…?」
あせあせと慌て始めるルナに、精一杯の笑みを向ける。
「へへ…良いんだよ。ただ、俺の一週間分の飯が殆ど消えちまっただけだから…ははっ」
彼女は良かれと思ってした事なんだ。
責める理由はどこにもない。寧ろ伝えなかった俺が悪いんだ。
ははは…
良いんだ…ははは…