ドーンッッッ!!
大きくため息を吐き、頭をガシガシと掻いた。
「んで?その魔力とやらはいつガンノードと戦える位に回復するんだ?」
彼女は『んー』と、ちょっと困った顔で…
「戦う事無く事を終えれば問題は無いのですが…。
もし、戦闘が必須となれば、幾ら回復したとしても勝ち目はありません。
まぁ、そんな事を言ったら元も子もない様な気もするのですが。
せめて、転送の魔法が使えるようにならなければ、私さえもここから帰る事はできません。
それを使えるようになるには、おそらく720時間程…」
頭の中で日にちに換算する。
丁度30日。つまりこいつは1ヶ月何もせずに過ごさなければならないのか…。
いや、“何もできずに”の方が正しいか。
「もし、ガンノードがそれより先に行動を起こしたら…お前はどうするんだ?」
戦うのなら、俺だって何かしてやれることがあるかもしれない。だが転送されてしまえば彼女にさえ出来る事はないのだ。
「あ、その点は心配無用です!!
言った筈です。ガンノードを追っているのは“私達”と。
連絡を取ってはいるので、準備ができ次第こちらに来てくれるはずですから」
にっこりとほほ笑む彼女の、自信たっぷりな声に
『あー、頼りになる奴らなんだな』とホッとする俺。
みんながみんな、天然の入った奴とは限らないよな。良かった良かった!!
「と、言う事で。
さっさと学校に行くですよ!!顔はやめな、ボディにしろボディに!!ですよ!!」
「ごめん、いつのスケ番かな?」