ドーンッッッ!!
見た目はすこぶる良いというのに、どうして俺の様な男に言いよってくるのか!!
どうやら彼は、ゲイという奴らしい。
「どういうも何も、あいつとは何でも…」
「“あいつ”!?僕にだってそんな親しみをこめて呼んでくれていないというのに!!
こうなったら、『京ちゃん』と呼んでもらうより他はないだろう…!!
さぁ、大きな声で!!『京ちゃん』と!!!レッツ☆コールミー!!!」
……頭は良いけどバカなんだよな、コイツ。
「…じゃぁな、『京ちゃん』」
呼んでやった瞬間、京ちゃんの顔は真っ赤に茹で上がり、あたふたとしながら
「あ…ありがとう…タイちゃん…」
と言いながら大人しく去って行ってくれた。
タイちゃんって何だよ…
ホッとしたのもつかの間
教室に入ると、今度はクラスメイトの男子からのラブコール。
「おい、お前は美少女の何なんだ?こっち来てゆっくりとお話してくれないかな?」
嗚呼、もう。いい加減にして欲しい。
説明できる様なもんならとっくに言っているというのに…
結局HRが始まる頃には、俺のヘルスポイント(HP)は瀕死状態になっていた。