ドーンッッッ!!
「あーーーーーッ!!タイヨウッ!遅いですよぅ!!
待ちくたびれちゃいました」
「ル…いや、千堂!何だよ。何故俺の名を呼ぶ!!」
そんな事をしたら、俺への痛い視線が…ッ!!…って…
「あれ?誰もいねぇ…」
先週の授業の時には、クラスの半分位は人が居たのに
今、この部屋にはルナ以外誰も居なかった。
「へっへーん」
得意げに胸なんて張ってる所申し訳ないのだが…
「…ルナさん?もしかし…なくても、魔法とやらをつかったのですか?」
「はいっ!皆さんには別の教室で授業を受けて頂いてます。
えーっと、ここと同じ空間を別の場所に設けて誘導しただけです。違和感無く使って頂けていると思いますが?」
「俺たちの存在は?出欠だって取るんだぞ?」
「安心して下さいッ!先生には、私たちが保健室に行ったという事に記憶をすり替えておきましたから」
……サボる時にしか役立たない魔法ですね。
呆れた。コイツはそこまでして何をしたいんだ。
「あの…これって、どういう事?」
「あ!!!!」
わ…忘れていた。
ここには俺たちだけじゃない。空澄も居るのだった…。
「あーー…っと、これは、その……」
何を何処から説明すればいいのか。
疑惑たっぷりの目で俺たちを見つめてくる空澄に、何も言葉が出てこなかった。