ドーンッッッ!!
口元に手を当てながら悩む空澄はその辺の女子よりも群を抜いて可愛らしい……
華奢な手の先にある桜色の唇を見てるだけで、思春期の俺にとっては大変悩ましい事態になりそうだ。
ああ~…可愛いな、こいつは…
可愛いというか、美人系?美人可愛い?
とにかく綺麗な顔立ちなんだよなーーー……
「あの…太陽?顔が近…」
「え?あ、ああ…。すまん」
危ない危ない。思わず唇めがけてダイブしそうになったよ!!
涎を拭きつつ、ずっと疑問に思っていた事をルナに尋ねてみる。
「所で、何で残り少ない魔力とやらを駆使してまでこの空間を?用があるなら家で話せば良いじゃねぇか」
「………実は、ガンノードの気配が校舎の何処からか感じられたのです。ターゲットはこの校舎に潜伏している可能性があります」
…何という事でしょう!!そんな危険と思われる学び舎で
何も知らない子ヒツジの様な僕たちは呑気に駆けまわったりエロトークを繰り広げたりしていたのですか!!
「…うん、キミは友達いないからそんな事も出来なかっただろうけどね」
空澄…。…効くぜ…言葉のアッパーが…な。
精神的にダウン寸前だったので机に全体重を預けました。
良いんです、僕はミジンコみたいにちっぽけな存在なのだから…
二人に見られないように、こっそり涙を流した事は
墓場まで持っていきたい秘密だ。