ドーンッッッ!!
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「タイヨウタイヨウタイヨウ!!」
「んあ?…って、痛い痛い痛い!!!!」
昨日に引き続き、最悪の目覚めだ。
俺の首元を掴むか細い手が、その見た目からは想像もつかない程のバカ力で前後に揺さぶっている。
顔だけは必死そのものなルナは目を瞑っていた。
「むむむむむむぅ~~!!!」
「ぬぉっ…やめ……起き……ちょ!!起きてるから!!」
「はれ?」
ギブギブ、と彼女の手を叩くと やっと俺の目覚めに気がついたようだ。
「やっと起きたですか。何分こんな事を私にさせれば気が済むのかと思って時間をちゃんと図ってましたよ。12分でした」
ふぅー!!と爽やかに、額の汗を拭うルナ。
「貴様…俺に恨みでもあるのか?12分もこんな事やってたら死んでしまうかもしれないではないか」
「えー…だって。幾ら叩いても起きないのでこれしかないと思って。
それに途中から意識を失ったように身体が重くなって、揺さぶるのが大変だったんですからねっ!?朝からそんな重労働をした私に感謝の一言くらいあっても良いんじゃないでしょうか!!」
腰に両手をあててえらっそーにしてるが。
「それマジで意識失ってたかもな。お前のせいで永眠する羽目になる所だったって事か!!」
うがぁあああ!!と、わざとらしく飛びかかると
「きゃぁぁぁあ!!タイヨウが狼さんに!!やっぱり男の子は狼なのですねっ?はぅぅぅ…優しくしてくださぃぃぃ…」
などという、大変破廉恥なセリフを発してくれた。