ドーンッッッ!!
一睨みしてやると、ルナは慌てたようにアイユを連れていった。
扉が閉まる音を聞きながら、大きくため息を吐く。
また大変な奴が来たな…。でも天然美少女ってのがそそられ…いや、何でもない。
「そうだ。空澄にメールしとこう」
…多分この流れから行くと、アイユも学校に通う事になりそうだ。っていうか、ルナがきっとそうさせるに違いない。
簡単に今の状況を説明し、明日の予定も聞いておいた。俺一人であんな天然な奴らの面倒をみるのは割に合わない。っつーか、天然一人でもきついんですけど。
1分と経たずに返って来た返事は『了解。明日10時にモルキュー前ね』とだけ書かれていたが…
モルキューって…。大丈夫だろうか。
あそこって女物しかなくなくな~い??
女物しかない=女しかいない
と考えても間違いは無い筈。いや、俺も入った事は無いのだけれど。
ガチャッ
「…って事なんです。だからアイユちゃんも一緒に女子高生するですよ!!」
「……わかった」
部屋から出て来たスウェット二人組は、俺の睨んだ通りの会話をしていた。
「タイヨウ!あのね、アイユちゃんも学校に…」
「ああ、予想はしてた」
「え!?何ですか、ソレ!!エスパー?ストッキングでも履いてるんですか??」
うん、ソレエスパー違い。
「明日、10時にモルキューに行くぞ。空澄も来るってさ」
「モルキュー!!お友達が言ってました!あそこは服の宝石箱やぁ~って!!」
お前の友達はグルメリポーターみたいだな。