ドーンッッッ!!
立ったまま、話し半分で授業を受け
呼び出された職員室でも話し半分で説教を受けた。
こんな事したって意味無いだろ。
俺の芯からとっかえる位で無いと 何もかわんねーよ。
アブラゼミが鳴く様な、耳障りな声を受け流し
授業を終え、掃除に入った教室へと戻る。
「おい。堤」
「…あ?」
扉を抜けた途端に3人程のクラスメイトに声をかけられたが、そいつらは俺を蔑んだ目で見てくる。
…まぁ、大体予想は付くけど。
「お前さぁ、やる気無いんなら授業受けないでくんねー?」
「テメェのせいで授業が遅れるんだよ」
「良い子だから、言う事聞いてくんない?」
…驚いた。
あまりにも言う事が陳腐で。
「おいおい…。何シカトしてくれちゃってんのォー?」
見た目はものすんごくマジメで
制服の襟なんか、苦しくないの?って思わず心配してしまう位にぴちっと閉じられてるし。
ズボンの丈は…
ああ、ママが大きめを買ってくれたのね
って一瞬にして分析できてしまう。だってベルトの位置、超高いもん。