ドーンッッッ!!
神隠し
「え?神隠し?」
-----日曜。
結局あの後、空澄の家に泊まってしまった。
言っていた通り空澄の家にはカラオケが設置してあり、防音、曲数、最新曲のどれもが店レベルの設備で
時間も忘れて3人で朝まで歌いまくったのだ。
ルナとアイユの選曲が一昔前のアイドルの曲でイマイチ盛り上がりにかけたのだが…
そんな事はどうでも良い。
歌い疲れて眠ってしまった二人を横目に、空澄が声を潜めながら話を続ける。
「金曜の授業の前、副担が出席を取ったでしょ?
その時にいなかった二人なんだけど。
そのうちの一人…沖田さんって子には、凄く仲が良い友達が居てね。
自分に連絡も無しに休むなんてあり得ないって言って、放課後にお家を尋ねてみたんだって。
そしたらもう、お家が大パニック!!
家に、帰ってなかったんだって。
家出なんかする子じゃないから誘拐かもしれないと思って、警察にも連絡したんだけど…」
「けど?」
「昨日、ぱったりと家に帰って来たらしいよ。
居なくなっていた間の記憶が無かったらしい。それ以外は普通だったみたい」
空澄は、話し終えたのか 飲みかけのコーヒーに口を付けた。