ドーンッッッ!!
その割には、口調が昔のヤンキーで。
「ガン付けてんじゃねーよ」
あー…そうか。
「ね、キミ達さ。
マンガ、好きでショ。しかもヤンキーマンガ」
うすら笑いだった顔が、ピクリと引き攣るのを見のがさなかった。
「そっかそっかー。
うんうん。分かるよ?キミ達くらいのオトコノコは、悪に憧れたりするもんねー!!
タバコなんか吸ってるふりしてふかしたりしちゃうんでしょ?
良いんだよ、それで!!
未成年者は喫煙しちゃダメ★むせる位なら吸おうとするんじゃありません!!
さ、俺の講義はこの位で。
掃除も終わったみたいだし、HRが始まるよ?」
「何を…!!こんの…」
わ、それが殴ろうとするフォームなわけ??
内またになってるよ、そこのキミ★
………と、冷静に分析し
パンチを避けようとする俺だったが。
ぼくり
へなちょこパンチは、意外にも速く
俺の鼻に吸いこまれていったのだった。
チカチカと星が飛び散る脳内で、この状況に陥った理由を暫し考えてみる。
……あ、そうだ。
俺も悪に憧れ、なり切れなかったオトコノコの一人だったんだ…