ドーンッッッ!!
ちょっぴり涙が出そうになった所で、何も知らない呑気な魔女っ子がキッチンから顔を出し
「なにやってるんですか?楽しそうですね、私も混ぜて欲しいです」
などと、空気を読まない発言をして 俺をガクリとさせてくれた。
「いいんだよ、お前は。さて、朝シャン朝シャン~」
「……ずるいです。
何でいつもそうやってアイユちゃんを一人占めするんですか!!?
私の方が…私の方がッ
アイユちゃんを分かってるんですからねッ!?」
え…何故俺に嫉妬するんですか…!?
普通逆じゃね?アイユに嫉妬すんじゃね!?
何このセオリーの真逆を行く発想!!
あ、でもアレか。別に俺の事を何とも思っていないんだったらあり得るのか。
なんだ。そうだったのか。
分かったら何だか気分が悪くなってきたよ、ははは…
笑いながら涙する俺を、『キモイです』と、とても的確な悪口で罵ってくれたルナ。
そのままアイユを引き連れてキッチンへ籠もってしまった。
良いんだけどさ…。何だかこの頃、俺への扱いが酷くなってませんか?
気のせいでは無い事実にまたしても涙し、グシグシと、袖口で色んな液体を拭きとって
静かに風呂場へと向かったのだった。