Dandelion‐天使の翼‐


「じゃーなーくーて、DJのダイゴくんとっ!!」


ユキは、小さな体に似つかない大きな胸をギュッと寄せて、テーブルに両肘を突いた。


「は?…ダイゴ??」



誰だそれ。



「隠そうったって無駄!!
昨日、2人で店出てったの知ってんだからねー」


そう言って、プルプルとしたピンクの唇の口角をクイッと上げる。



昨日、あたしと絡んだ男と言えばあの公園男だけな訳で。


…あいつ、ダイゴって名前だったんだ。



「あぁ…あの人…」

「ねぇ、セックスしたんでしょ?」


おしとやかで可愛らしい風貌からは想像出来ないくらい、ユキはストレートに言った。



「…まぁ…一応。」


あたしはテーブルの片隅に置かれたアイスコーヒーのストローに口を付けて、答えた。



「マジかぁー!!いいなぁー…」



ユキは頬に手を当てて、なんだか嬉しそうにそう言った。
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