仮面の娘
出会い
「ユウジ君、いつも送り迎えありがとう」
「いえいえ、真弥さんはまだお若い。最近は物騒ですからね」

No.1の悠治は、いつものように、常連の人妻・真弥を、家まで送ろうとしていた。

「じゃあ、今日も宜しくね」

そう言って、真弥が店のドアを開けた時だった。

「・・・悠治君、あの子!」

真弥が指差した先には、ガードレールにつかまって、息も荒くうずくまっている少女の姿があった。


顔は痩せほそり、衣服の端には、ところどころほつれがある。
そして、何故か顔の左半分は、肌色の布で覆われていた。

「悠治君、その子を店の中に!」
「分かりました!」

悠治は、見るからに衰弱したその少女を抱え、店の中へと駆け戻った。



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