仮面の娘
「あっ・・・・・・!」

布がなくなった琴音の顔を見て、悠治達は息を呑んだ。

琴音の顔の左半分は、髪の生え際から顎にかけて、大小のかさぶたでびっしりと埋め尽されている。

しかし、正常な右半分の顔は、色白で、目鼻立ちも整い、美女と呼ぶにふさわしいものだった。

「琴音ちゃん・・・俺の思い込みで悪いけど、君はずいぶん、重い人生を送っていたんじゃない?」

「いえ、この傷痕は、高校にいた時にできたんです・・・」



琴音は少しずつ、自分の過去を語り始めた。





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