白クマは1人じゃない

何だろう…

いつも通り、森の切り株に座り、ぼーっとしている。
声をかけてくれる生き物なんてめったにいない…
いや…逆に不思議だ…こんな真っ白で不気味な僕なんて…


「僕は誰だろう!」


自然にそんな言葉が出るのも毎度のことだ


『ねぇちょっとじゃまなんだけど!』

後ろからかけられる冷たい言葉、もう慣れてしまった。
のろのろと後ろを向くと、ヒグマの群だった
「あぁごめんなさい」

のそのそとさみしそうに横にずれる。

『あっごめんなさい、父さん新入りにはうるさいの。』

っと横から出てきたのは若いツキノワグマだった。
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