呪いの家
「お父さんおはよう。」
「あぁ。」
お父さんは新聞を読みながら私の言葉に短く返す。
「ご飯だから新聞畳んで。」
私はそう言いながら朝食を父の前に置く。
ずっ・・・・
持ってきた味噌汁をお父さんが1口飲む。
「薄いな・・・」
ぽつりとそれだけ言うと黙々とご飯を食べ始める。
今日のメニューは焼き魚、味噌汁、きゅうりのぬか漬け、生卵、ご飯だ。
「ねぇ?なんかさこの家おかしくない?」
ポツリと私は言う。
「そうか?」
お父さんは生卵をかき回しながら答える。
そんなお父さんの眉が一瞬ピクッと動き顔色が変わった。
何か隠してる・・・?