Call My Name
俺と青族の喧嘩は、予想以上に大きな喧嘩となった

やべぇかも…って思ったときには、もう遅くて

赤族まで加わっての、大げんかになってた

赤のチョーを目の前にして…なんかむかついた

こいつが、瑞那の彼氏なのか?って思うと、なんか腹が立った

だって、普通過ぎるから

そこら辺にいる高校生となんら変わらない風貌に、すげえ落胆した

こんな奴が赤のチョーであり、瑞那の彼氏なのかと思うだけで、苛々した

まあ、まだ付き合ってねえって崎先生が言ってたから…恋人同士ではないんだろうけど

それにしても普通すぎるんだよ

赤族のトップが、こんな平凡なヤツだなんて思いたくねえ

もっと偉そうで、もっと我儘で…もっと俺様なヤツかと勝手に想像してた

だから、瑞那が男に対してびくびくとするのかと思ってたのに

全然、違った

違いすぎて…なんか、むかつく

喧嘩最中…むかついて、何度か赤のチョーに暴言を吐いた

俺を助けに赤族が乱入してきたっつうのに、何て恩のない奴なのだろうと思ったに違いない

でもさ、なんか言いたくて仕方がなかったんだ

瑞那の寂しそうな顔を思い出して…怯えてる姿がなんか焼きついて離れない

こいつが、もっと瑞那を大切にしていれば…『セイちゃん』や『リンちゃん』とやらから守れたんじゃないかって思うと、腹立たしいんだ

近くにいんのに、どうして守ってやんねえだよって

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