Curvilinear.8
※『気になって無駄足』※




放課後…俺はみんなの視線を上手く避けながら保健室へと向かった…


「失礼しま~す」
「あら?草沼君?いらっしゃーい」
「あ…あの女の子は?」
「5時限目の中頃、早退したわ…ぷくく…無駄足~」
「うっ」
「気になってしょうがなかったんでしょう?」
「ち…違いますよ…その…本当に心配だったから…」
「大丈夫よ…っとは言えあの子…小学校から体の様態が著しくないのよ…」
「先生は知ってたんですか?」
「えぇ…彼女が入学してからすぐ両親が来てね…事情を聞かせてもらったわ」
「そうなんですか…大変そうですね」
「草沼君それ他人事に聞こえるわよ?」
「う…」
「でも仕方ないっか…うふふ」
先生が笑いながら俺を見た…
「あの子の名前…知りたい?知りたいんでしょ?」
「結構です…失礼しました…」



こういう時ってなんで素直に知りたいですって言えねぇんだよ全く…とはいえ無事に家に帰ったなら問題はねぇだろ…しかし理解できねー…体が弱いのにどうしてまた学校に来るんだろう?俺が知ってるかぎり学校ってのは確かにちょっとは楽しい所だ…が勉強勉強とうるせぇし…難しくなってくるし…テストだって成績悪けりゃ補習だし…おまけに学生はタバコ吸えねぇし…訳がわかんねー…まぁ新入生なんだしこれから憂鬱になってくるさ…俺は部活を見事にサボり家へと帰って行った…
サボった理由はただ一つ…ただ単に部活に行きたくなかっただけだ…っと帰り道…
「(あ~こーゆーのが自分勝手つぅ所なのか…)」
っと思ったがこれといって反省はしなかった…
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