Curvilinear.8
※『無口の人は…』※







俺は今…猛烈に感動している!!まさか女の子二人と一緒に帰れるなんて…夢の様だった…
「ねぇねぇ岩島さん、昨日のドラマ見た?」
「…うん」
「私感動して泣いちゃったよ~」
「…うん」





マズい…
会話に入ってこれねー…ドラマってあの毎週九時からやってる恋愛モノのやつだよな…確か第一話見て『つまんねー』と言ってエロゲーやってた…
「私もあんな恋愛したいなぁ~ねっ岩島さん、草沼先輩!!」
「…そうだね」
「あ…あぁ…」
俺はぎこちなく相づちをうった…
「あっ!!私の家こっちだから…またね岩島さん、草沼先輩!!」
「そうなのか?俺はてっきり二人とも近所だって思ってたよ、だってほら二人とも仲すごくいいし…」
「そうかな…えへへ…照れちゃうね岩島さん」
「…うん」
「んじゃまたね!!バイバイ!!」

っとここで飛田壬ちゃんと別れた…
岩島さんと歩いて五分…
「…」
「……」
「………」
「…………」

っと沈黙が続いていた…気まずい雰囲気は俺は好きじゃない…
「あ…あの…岩島さん?」
「…何でしょう?」
「飛田壬ちゃんとどう出会ったんだい?」
「クラスメート」
「あ…あぁ~…そうなのかぁ~…」
「…」





辛ぇ…とにかく辛ぇ…しかし俺は何とか会話をしなければいけないと勝手に思い込みガンガン岩島さんに話かけた…



んで10分後…
「…私…家こちらだから…さよなら…草沼先輩…」
「あ~…はいはい…お疲れ様ぁ~…また学校でぇ~…」
「…失礼…します」



疲れてしまった…
まぁ一番疲れた原因としては3人で一緒に帰る事だった…何故ならば…とっくに俺の家を過ぎて彼女ら二人を送ってたからだ…
家から学校が近いと言う自慢話をしなければ良かったとめちゃくちゃ思った…そして岩島さんとの無理やりな会話…いや…無口が悪い訳ではないが苦手だ…
っと思いながら来た道を通って自宅へと帰って行った…
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