Curvilinear.8
俺は二人に今の現状を伝えた…
やはり二人共信じられず疑いの目で俺を見ていたが俺は保健室の窓を開けて『見えない壁』の存在を明らかにした…
「嘘…なら私達外に出られないんですか?」
「今はな…でも大丈夫さ…俺もいるし頼れる友達もいる…きっと出られる」
「はい…」
「とりあえず二人共ここにいて…俺はまだ他に誰かいないか探さねーと…」
「…はい」

飛田壬ちゃんが寝てるとなると多分また体の具合が悪くなったのだろう…俺は心配をかけぬ様心掛けて上手く喋って保健室から出ていった…
「は…はぇよ草沼…」
廊下には息切れをしてる慶太郎がいた…
「中に誰かいた?」
「あぁ二人な」
「どれどれ…やっほー」
っと慶太郎はドアを少しだけ開けて頭を出した…数秒後…
「草沼ぁ~良かったなぁ~」
っとにやけながら慶太郎は頭を戻しドアを閉めた…
「な…何がだよ」
「さぁてなぁ~…いいねぇ~こんな安直な展開」
「…あんなぁ…飛田壬ちゃんは体が弱いんだ…考えて見ろよ?もし俺達じゃ手に負えない状態になったらどうするんだよ?」
「わ…悪ぃ…」
「恋愛とかチャカすのは結構だが…これで長いは出来ない…何とか解決策を練らないと…」



こうして一時間が過ぎ俺と慶太郎は一旦職員室へ集合した…
「あっ草沼君に大原君!!」
「委員長!!」



どうやら友也と矢野は『木坂 のぞみ』を見つけたらしい…
「そちらはどうだった?」
「あぁ…保健室に二人いた」
「そうか…まさか草沼が助けた女の子か?」
「正解、よくわかったな友也」
「いや…適当に言ってみただけなんだがな…」
「ともあれ…これで8名か…よし…みんな一旦保健室に行こう…その二人の確認とこれからどうするか…みんなで意見を出した方がいい」
「矢野の言う通りだな…先輩も外ばっか見てないで行きましょう…」
「…」
女先輩は黙って俺達の後についてきた…
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