ケータイ小説ストーカー
…――追い掛けるシーンに、切なくて涙が溢れて止まりませんでした。
これからも応援していきますので、頑張って下さい……か」
電車を降り、歩いて帰宅していた花音は、感想ノートをチェックしていた。
ホームページの改装も重要だが、読者を蔑ろにしては書籍化など夢の又夢だ。
読者があってこその作家という事を、花音は十分に理解していた。
「それにしても、どの感想もレビューも似たり寄ったりで、宛名だけ変えてコピペしたいくらいだわ…」
思わず口から出た本音に、花音は思わず苦笑いした。
この感想はまだマシだけど、「超感動しました!!」とか「マジ泣ける」の言葉に、一体何て返せば良いのよ。
最悪なのは、「ヒマがあったら、ワタシの作品も読みにきてくださ~い」ていうヤツ。宣伝はBBSでしろって。
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