ケータイ小説ストーカー

…――追い掛けるシーンに、切なくて涙が溢れて止まりませんでした。

これからも応援していきますので、頑張って下さい……か」


電車を降り、歩いて帰宅していた花音は、感想ノートをチェックしていた。

ホームページの改装も重要だが、読者を蔑ろにしては書籍化など夢の又夢だ。

読者があってこその作家という事を、花音は十分に理解していた。


「それにしても、どの感想もレビューも似たり寄ったりで、宛名だけ変えてコピペしたいくらいだわ…」

思わず口から出た本音に、花音は思わず苦笑いした。


この感想はまだマシだけど、「超感動しました!!」とか「マジ泣ける」の言葉に、一体何て返せば良いのよ。

最悪なのは、「ヒマがあったら、ワタシの作品も読みにきてくださ~い」ていうヤツ。宣伝はBBSでしろって。


.
< 17 / 103 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop