ケータイ小説ストーカー

感想やレビューというものは、自分が本当に感動した時に素直な気持ちを書くもので、決して付き合いや惰性で書くものではない。

そして、作者はそんな感想やレビューを貰った時には、それに対して丁寧に応えなければならない。

そんな当たり前の事を、萌絵は今更の様に花音から学んだ。


それは作品のみならず人間としても尊敬出来る人物であると、萌絵は花音への思いを強くした。



翌朝――

萌絵は登校中の電車の中で、窓の外をぼんやりと眺めながら考えていた。


普通ならば、感想を書き返事を貰った時点で一連の交流は終わる。

だが、心から花音のファンになった萌絵は、どうしてもこのままで終わりたくなかった。


もっと、花音と言葉を交わしたい。他のただ登録ボタンを押しただけのファンとは違う事を、花音に分かって貰いたい――

そう思っていた。


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