ケータイ小説ストーカー
早速レビューを書いた報告の為に、花音のホームページにアクセスし、感想掲示板を開く萌絵。
その萌絵の目に映ったものは、自分の書き込みの直ぐ後にある栞のコメントだった。
レビューの報告を書き込みながらも、栞の存在に苛立つ。
コイツニ負ケル訳ニハイカナイ――
自分の意図していなかった状況になっていようとは思いもしない花音は、帰宅して携帯電話を開いた。
ケータイ小説文庫で公開している作品の感想欄を、一通りチェックする。それは帰宅して真っ先に行う、花音自身の決め事だった。
「順調、順調!!」
花音は全作品、特に「もう二度と会えない」の読者数とPVを見て上機嫌になった。
読者数は500人を超え、PVは500万に迫っていた。しかも、総合ランキング18位と、ベスト10入りも見えてきたのだ。
まさに、特集に選ばれた時点で花音が計画した通りに、事は進んでいるかの様に見えた。
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