ケータイ小説ストーカー
萌絵は自分の行動が花音の役に立ち、正義に基づくものであると信じていた。
そして、自分の言動に成す術も無く屈する相手を見て、優越感を感じていた。
萌絵により、一夜にしてホームページやブログを閉鎖する者、更に退会する者まで出た。
突然ホームページやブログに自分を罵り、存在そのものを否定する複数の人物が現れれば、そうせざるを得ない事も頷ける。
しかし、中には実際に身に覚えが無く巻き込まれた者や、苛烈な攻撃にも最後まで抵抗する者もいた。
その者達は花音のホームページにアクセスし、掲示板などではなく、メール機能により直接苦情を伝えた。
この萌絵の監視下に無い直接メールが花音の動揺と不信感を招き、その後の行動を決定付ける。
花音の最終的な目標は書籍デビューであり、強力なファンクラブを保有する人気作家ではないのだ。
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