ケータイ小説ストーカー

再登録

花音が書き込んだ後、萌絵と栞の論争は終息し、何事も無かったかの様に掲示板は静かになった。


２人の残骸が残っていると、何も知らない人が見れば荒れている様に見え、悪い印象を与え兼ねない。

露骨に削除する訳にもいかず、花音は感想掲示板のタイトルを雑談掲示板に変更すると鍵を付けた。

そして新たに感想掲示板を設置すると、雑談掲示板の残骸を一斉削除した。


「ふう…」

花音が溜め息を吐いた時、携帯電話に１通のメールが届いた。送信してきた相手は、栞だった。


＞
見た？
ファンサイト閉鎖してるし、ケータイ小説文庫からも退会してるよ。

花音の言葉が、余程ショックだったんだろうね。ちょっと可哀想だけど、これで安心して執筆活動が出来るね。


＞
うん、そうだね。


萌絵には悪いが、確かにこれで安心して書籍デビューに向けて活動が出来る。

花音は安堵して、胸を撫で下ろした。


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