ケータイ小説ストーカー

ツクシと花音に、平穏な時間が訪れた。

ツクシは花音の信頼を得て身内的な扱いをされていたし、花音は総合ランキングのトップ10を維持していた。


花音の書籍デビューを応援したいツクシの夢。書籍デビューをして大人気作家の仲間入りをしたいという花音の夢。

それぞれの夢が、もう直ぐ手の届く所まで来ていた。


しかし――


それは、雑談掲示板に参加している彩音という作家の不用意な一言から始まった。

いつもの様に作品の事やケータイ小説文庫のサイト運営について、皆で話をしている時だった。



花音さん順調ですね。これなら、来月辺りサイト側から書籍化の話がくるんじゃないですか?

ツクシ



そうかなあ。それだと嬉しいんだけど…
もし書籍化が決まったら、ここの皆にサイン入りでプレゼントするからね~

花音


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