ケータイ小説ストーカー

花音の返事を読み終えたツクシは、笑いが止まらなかった。

誹謗中傷を始めた相手だとも知らず、少し優しい言葉をかけただけで、その言葉を信用する。


「まだまだ、これからが本番よ」


誰もが閲覧可能な掲示板に、ほんの遊び心や妬みで名指しで誹謗中傷の書き込みをする。

書き込んだ人が思っている以上の精神的負担が、書かれた人に襲い掛かる。

否定する事さえ許されず、誤解した友人知人に捨てられ、裏切られ、自暴自棄になる。


書き込みんだ人に罪の意識は無い。

遊びだから?
怨みがあるから?
逆怨みではないの?


「暇潰しだよ」


ツクシは分かっていた。
結果が分かっていて、花音を陥れる為にやっている。

少しずつ精神的に追い詰め、最終的には全てを破綻させる為にやっている。


花音に逃げ場は無い。


.
< 68 / 103 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop