ケータイ小説ストーカー
花音は栞の介入を排除する為、ツクシと直接メールによるやり取りに変更した。
3人で情報を共有する様にしていたが、その暗黙の了解は崩れた。
花音からのメールを受信したツクシは、住所を見て苦笑いした。
「遠いなあ」
新幹線で2時間、在来線で30分。とてもではないが、近いとは言い難い距離だった。
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え――!!
そうなんですか。
偶然、同じ県です!!
ここからなら、電車で1時間もかかりません。それなら、最寄りの駅で待ち合わせしましょう。受け取りに行きますよ。
メールを送信し、ツクシは壁に掛かるポスターに視線をやった。
「1週間…それとも10日くらい?もう直ぐ、私の復習が成就する。ここ迄はシナリオ通り。
もう少し…ほんの少しだけの辛抱だ」
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