きらきら。
―――――………光side


顔が熱いぃ…
か、可愛い寝顔って…
寝顔見られたし、肩に頭置いてたみたいだしぃ…
は、恥ずかしい…!

うわぁーっと考え込んでいるとまたキャアーっと女の子の黄色い声が聞こえた。

…私を起こした原因めっ!

周りを見ると前原さん以外の女子の殆どが皆、舞台に向かって目をハートにして叫んでいた。
わぁ、前の方の花乃まで…


舞台の方に視線を移すと…

「きらきらだぁ…!」

「!」

隣の亜綺羅くんが驚いたように見えたけどそれどころじゃなかった。


舞台にいたのは黒い艶のある髪、切れ長の目、高い身長、良い体付きの男の人…

今は新入生代表の挨拶…
同じ学年にきらきらが二人も…
と思っていると舞台の上のきらきらがダルそうに一礼してマイクに口を近付けた。



〈新入生代表、黒崎 輝〉

低い、心に響く声だった。

手を組んでぽぉっと魅入っていたら隣からの視線が痛い事に気が付いた。

そろっと隣を見ると亜綺羅くんが不機嫌そうな顔をして私を見ていた。




 
 


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