きらきら。
目の前には黒崎くんのドアップ。
聞こえるのは居たんだ?って位の女の子たちの叫び声。
あ、一番大きかったのは花乃だね。
後先生の「わぉ。」って声と亜綺羅くんが黒崎くんの名前を呼ぶ声。
…冷静にこんな事言ってるけど、本当は頭の中はパニックを起こしている。
そんな事を思っていると唇にあった感触がなくなり目の前にあった顔が遠ざかっていった。
「柔らかい、ね?」
にやりと笑う黒崎くん。
私の頭はやっと正常に回りかぁっと顔を赤くした。
「な、何するの!」
唇を押さえて思いっきり睨むが、黒崎くんは楽しむかのように笑顔で私の耳に口を近付けてきた。
逃げようとしたが背中に手を回されて逃げられない。
ぐいっと引き寄せられて亜綺羅くんからも離れる。
黒崎くんはわざと私の耳のすれすれの部分で息を吹き掛けるように囁く。
「…次は、口の中も味あわさせてね?」
チュッと耳にも唇が当てられた。
「じゃあね♪」
黒崎くんはヒラヒラと手を振って去っていった―――……
最っ低だ―――…!!!