きらきら。

「ゴメンね、輝が…」

しゅんと肩を落とす亜綺羅くん。
手を退けてもらって顔を覗き込む。

「…大丈夫だよ?
高校生になってファーストキスは早く済ませたいって思ってたし…
あ、それに妊娠してないし!」

あはは!と手を振ったら片方の手首を捕まれた。

「ファーストキス!
大事、でしょ…?」

すまなさそうに言う亜綺羅くんに私がすまなくなった。

「気にしないで?
それに悪いのは亜綺羅くんじゃなくて黒崎くんでしょ?」

そういうと亜綺羅くんの顔が曇った。


「輝があんなになったのは…僕のせいだから。」

――…何かあったの?
とてもじゃないけど聞けなかった


「本当にもう大丈夫だよ!
犬にぶつかったとでも思って忘れる!
私のファーストキスはまだ!
これで良いでしょ?」

にっこり微笑んだら亜綺羅くんはやっと笑顔になった。


「有難う…」

「いえいえ、こちらこそ。
…あと花乃?写真は消すから。」

「え、勿体ない!
現像して私が…「花乃?」

「…ごめんなさい。」

 
 

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