きらきら。
写真屋さんについたら早速カメラを出して中の物を現像してもらった。
「あ、おじさんこれは三枚で!」
亜綺羅くんと撮ったものだけ三枚貰う。
私と、亜綺羅くんと、花乃の分。
暫らくすると中からおじさんが出てきて、現像された写真を貰った。
お金を払おうとしたら
「ここは僕が払うから良いよ。」
「わ、亜綺羅くん!
良いよ、亜綺羅くんに渡すのなんて一枚だけだし!」
にょきっと亜綺羅くんが出て来てお金をおいた。
私が否定すると亜綺羅くんはにっこり笑って
「この一枚は、僕にとってはもっと値打ちのある物だから。」
とツーショットの写真を嬉しそうに一枚だけ取り出した。
「…そんな対したものじゃないのに。」
少し不貞腐れて言うと亜綺羅くんは照れ臭そうに言った。
「写真はあまり撮らないからね。
良い思い出がなくて。
だから、高校に入学した初めての一枚は宝物なんだよ。」