天使の羽が降る夜に
「すごいじゃん」
「いやいや、大変だったんだよ・・・」
遠い目をしてるな。
「彼女さんは?」
「俺の第一秘書。・・・元々結婚は香奈枝しか考えてなかったんだけど、お嬢様じゃないからさ、仕事覚えさせて、パーティとかもいろいろ出席させて全部身に着けさせてから親に言った。・・・・反論できねーだろ?」
「さすが洸ちゃん・・・知能犯だね」
「あれくらいしないと了解しねーからな。家の親はさ・・・」
また・・・遠い目になってるよ・・・。
「さと君は?彼女できた?」
「ふっふっふ」
気味が悪いよ、さと君。
「もともといるんだよん」
「ええええええ!」
こんな人と付き合えるってどんな彼女さんなんだろう・・・。
「洸ちゃん、見たことある?」
「あ、ああ」
ん?
「聡ってさ、太い子が好きなのよ」
「え!?そうなの?」
「うん。ふとっちょさん大好きよん」
まじですか・・・。
「おれ、聡が結婚する相手ってお相撲さん級なのではないかと思う」
「ええええ・・ええええ!」
「あの・・・やわらかい感触がたまんないんだよん」
マニアック!!
「・・・でも、お相撲さんは確か筋肉質ですよね」
「うん、そうだね。・・・別にお相撲さんと付き合うわけではないよ、舜」
あ、そうか。
「今の子はさぁ、性格がすごくいいの!でも、太さが少し足りないんだよん・・・」
そこで、落ち込むの?さと君。
「え!?あの太さで足りないのかよ!」
え!?どのくらい太いの?
「暁にさ、健康でやわらかい太り方ってない?って聞いたら・・・怒られた・・・。」
「「まじで?」」
「うん。これ以上たまを太らせて殺す気か!って・・・だって太いの好きなんだもん・・・」
・・・マニアック!!
・・・ん?たま?・・・猫?
「さすが、さと君・・・何考えてるか分からない・・・」
「俺も・・・」
洸ちゃんも頷いていた。