天使の羽が降る夜に
「ねぇ、さと君の彼女って人間だよね?」
「そうだよん」
不思議そうに俺を見るさと君。
「たまって・・・猫じゃないの?」
「ああ、違うよ。皆たまちゃんって呼んでるんだよん」
「あ~、そうなんだ」
「ちなみに名前は山口 絵梨」
と、洸ちゃんが言う。
「え?・・・」
たま・・・名前被ってないけど・・・。
「今、被ってないって思ったろ?」
「う、うん」
「俺たちもはじめはそう思った。・・・・たまのように丸いからたまちゃんなんだとよ」
「え!?・・・それで彼女さん怒らないの?」
「そこが不思議なところでさ・・・全く怒らないんだよね」
ニヤリとさと君が笑う。
「たまは僕のいいなりさ」
ええええええええ・・・・。
「・・・でも、最近口げんかするんだよん」
「なんで?」
「太れ!って言うとさ、絶対ヤダ!!って言われるよん」
だからそこで落ち込むの?さと君。
「・・・やっぱり、わけわかんない、さと君」
「うむ。聡を理解するのは不可能に近い」
・・・言い切った!
「ところで、舜は好きな子いないの?・・・純ちゃん以外で」
え!?
「なんで純ちゃん・・・」
「あ?バレバレだっての!」
「そ、そうなんだ」
まじですか・・・。