天使の羽が降る夜に
舜
はぁ・・・何だか体が重い・・・。
今回急に決まった入院。
今までとは母さんも兄貴もなんだか様子が変だ・・・俺ヤバイのかな・・?
そんなことを思いながらベッドに横になっていた。
その日の午前1時、あいつが現れた。
「あれ?おかしいな・・・」
ん?・・・枕元で声がする・・・。
「あれ~?出てこないじゃん」
んん?
そっと目を開けると・・・
「お前・・・誰だ・・」
・・・俺は夢をみているのか?
なんか天使みたいな格好をしている女がいるんだが・・・。
「掃除のおばさんです」
・・・は?夜中1時に?
そんなわけねーだろ。
目線がおかしいぞ、おい。
話をしていると急に消えた。
そのまま眠っても良かったんだけど・・・
「知り合いに言うぞ!」
カマかけてみた。
だいたい天使に知り合いなんているわけないだろ。
少し待ったところで、さすがにそんなにバカじゃねーか・・・と思ったら、でたよ。
話をしているとやはり天使らしい・・・。
日にちを1ヶ月間違えた?
彼女は天使‥‥てことは、そういうことだよな‥‥俺の命をとりに来たってことだろ?
それって・・・・俺、来月の今日死ぬってことか?
彼女に聞いてみると
「私のノートにはそう書かれています」
悲しそうな顔で言うなよ。はぁ‥‥まじかよ・・・。
確かに体の調子はここのところおかしかったけど・・・死ぬってなんだよ。
俺、まだやりたいこととか沢山あるんだけど・・・。
「そ、それじゃ・・・」
おいっ、こらっ、待て。
俺に死の宣告して、お前だけ消えようなんてそんな都合のいい事させるか。
「体はムリ・・・」
はあ!?何をとぼけてるんだか・・・大体天使を抱けるのかよ・・・。
わけわかんねぇ天使だな・・・。
・・・もしかしたら、話を聞いていけば・・・助かる方法があるのかもしれない・・・。
俺は天使と毎日2時間話を出来る契約を取り付けた。