天使の羽が降る夜に
舜
未紅がとんでもないことを言い出した。
「幽体離脱だろ?」
「う、うん」
・・・・ばかですか?
俺そのまま死んじゃうなんて事ないよね?
だってやるのが未紅なんだぜ?
・・・ありえる。
「舜ごめーん、戻れなかった~あはは」
とか・・・・怖い、怖い。
・・・だけど、未紅とデート・・・したいな。
思い切ってここは未紅の提案に乗ってみるか。
「いいよ」
と返事をすると・・・抱きつくな!
あ~・・・ヤバイ・・・まじ勘弁して・・・。
「離れろ」
と言うと泣きそうな顔してるし・・。
なんで俺が離れろって言ったか・・・わかってねぇな・・・。
「あ~もう!」
いちいち説明しなくちゃいけないのかよ。
「分かった?」
「う、うん」
誤魔化すためにぎゅーってしてやった。
「いたい・・・苦しい・・・」
って言いながら幸せそうに笑ってる未紅を見るとなかなか離すことが出来なかった。
・・・このまま時間が止まっちゃえばいいのに・・・。
・・・・・・乙女だな。・・・・俺。
その日の夜1時俺は自分の体を抜け出す。
『俺ってイケメン』
「・・・・」
・・・何か突っ込んでくれない?
ばかじゃん・・・俺・・・。
気を取り直して
『繋がねぇの?』
と手を差し出すと
「つ、つなぐ!」
恥ずかしそうに手を出す未紅。
ははっ・・・すげぇいい顔。