天使の羽が降る夜に
ちょっと周りをぶらぶらしてから
・・・海がみたいな・・・。
そう思って未紅と海を見に行く。
なんかふわふわして・・・変な感じ・・・。
空を飛べるから移動に時間が掛からなくて・・・楽。
でも浮いてるのは落ち着かないから、堤防に座ることにした。
「生きられるとしたら・・・何になりたかった?」
将来の夢・・・か。
『獣医かな』
これは本当。
昔から動物・・・生き物が好きだった。
友達がなかなか出来ないってこともあったけど・・・。
兄貴に勉強を教わって、本当に目指してたんだけどな・・・病気も手術すれば治ると思ってたし・・・。
「舜・・・あのね・・・」
何か言いかけて
「なんでもない」
やめる未紅。
・・・何考えてる?
俺はそっと未紅の肩を抱いた。
頼むから・・・余計なこととか考えんなよ・・・。
『未紅の側にいてやれたらいいのにな・・・』
魂になったとしても側にいられる方法とか・・・ねぇのかな。
「私も・・・舜の側にいられたらいいのに・・・」
離れたくねぇ・・・。
もっとずっと一緒にいたいよ・・・未紅。
・・・やべぇ・・・キスしたい・・・。
いやいや・・・それはダメだ。
止まんなくなりそうだし・・・でも、幽体離脱みたいなもんだし・・・しても体に負担は掛からないんじゃないのか?
する?
しない?
していいのか?
ダメなのか?
「舜、そろそろ戻らないと」
えええええ・・・・そ、そうですか・・・・。
俺の野望は打ち砕かれた。
・・・まぁ、デートできたって事で良しとしますか・・・・。
半泣きで俺は自分の体に戻された。
次の日は・・・・だるい・・・だるすぎる・・・。
・・・もうデートしない。
こんなだるいのヤダ・・・。
だるさは1日取れなかった・・・。