天使の羽が降る夜に
男同士
舜
その日の夜、俺の夢に聖夜が現れた。
『・・・何か用があるのか?』
「・・・おう」
近くで見ると意外にイケメンだ・・・。
『門番を代わってもらってきた・・・時間は気にしなくていい。』
「・・・そうか・・・あ、俺敬語使ったほうがいい?」
一応年下だし・・・。
俺の言葉にちょっと驚いて
『いや、特別必要ない』
「分かった」
俺は深く深呼吸をしてから話をする。
「聖夜・・・さんは「聖夜でかまわない」
「あい・・・聖夜は未紅をどう思ってる?」
『ん?どう・・とは?』
「未紅が・・・好き?」
俺の質問にふっと笑い
『そんなことの話がしたかったのか?』
あきれた顔で俺を見る。
「・・・そんな事?・・・未紅には重要なことだと思うけど?」
ムカつく野郎だな・・・。
『重要?』
「そうだ。聖夜が見せた過去が本当なら・・・未紅と聖夜は夫婦になるはずたったんだろ?」
『そうだ』
「・・・ということは、未紅を好きだということだろ?」
聖夜は考えている。
『・・・どうだったかな・・・』
「は?」
『確かに未紅の事は嫌いではない・・・夫婦になることも考えていた・・・でも気持ちがあるか・・・と聞かれると・・・よく分からない』
「・・・分からない??」
無責任な・・・。
『・・・そう、分からない。・・・・だから舜と未紅がどうしてそんなに必死になるのかもわからない』
・・・その辺の心が、欠けてるのか?
『舜と付き合ってからの未紅は変わった』
「変わった?」
『俺には見せたことのない笑顔を見るようになった・・・・あれは好きだからなのか?昔俺と一緒にいたときもあんな笑顔は見せなかった』
そうか・・・。お互い好きだけど中途半端だったのかもしれないな。