天使の羽が降る夜に


本当なんだよ舜。

私は本当にあなたと出会えて幸せなんだよ。

「未紅・・・お願いがあるんだ」

「お願い?」

「うん・・・出来るかどうか分からないけど・・・・聞いてくれる?」

「うん」

舜からのお願いだから絶対にかなえたい・・・。

「2つあってさ・・・」

「うん」

「1つ目は・・・・キスがしたい」

「?・・・・ええ!?・・・キ、キ、キス?」

「うん・・・・ダメ?」

え、いえ、あのダメではないです・・・どちらかというと・・・したいです。

でも・・・・恥ずかしいんですけど・・・。

「・・・ダメ・・・じゃない・・よ」

返事をすると舜はそっと私の体を離す。

うわあああああ・・・あの・・・・めちゃくちゃ色っぽい顔してるんですけど・・・。

今まで見たことない顔してるんですけど・・・・。

ヤバイ・・・心臓が・・・心臓が・・・ばくばくしてる・・・。

・・・・キスってこんなに緊張するものなの?

「・・・緊張してる?」

悪戯っぽい顔で笑う舜。

「え・・・う、うん」

「・・・可愛い」

「え!?」

ど、どうしたの?

舜が甘々でドキドキが‥‥止まらないよ~。

「あはは」

「・・・もうっ。こんな時にからかわないで・・・」

バシバシ舜を叩く。

「い、いてぇよ・・・」

恥ずかしいんだからね!

「未紅」

名前を呼ばれて舜の方をみると・・・顔が近づいてくる。

私はそっと目を閉じた。

軽く触れるだけのキス。

それから少しずつ深くなっていく・・・・あ、頭が真っ白に・・・。

「・・・・・んん・・・んっ・・」

い、息が・・・・息がぁ!

「ふんがっ」

苦しくなってはなすと・・・ふんがって・・・やだ・・・なにそれ・・・。



< 60 / 106 >

この作品をシェア

pagetop