天使の羽が降る夜に
俺は少し動揺しながら・・未紅を抱きかかえるように神の元へ連れて行った。
『未紅・・よくここまで運んできましたね。あなたの勇気と優しさ強さ・・・その気持ちにこ答える事にしましょう』
神の言葉を聞き未紅は俺をみる。
良かったな未紅。
俺は未紅にコクッと頷く。
その瞬間今まで見たことのない笑顔になって
「は、はい!ありがとう・・・・ござい・・・ま・・・」
お礼を言った瞬間未紅の意識はなくなった。
「未紅!」
俺は未紅を抱きかかえる。
『これは・・・いけませんね・・・・あちらで休ませましょう』
神の言葉に門番が来て未紅と俺を違う場所に移した。
そっと未紅を横にする。
未紅・・・このまま消滅するなんて事にならないでくれよ・・・・。
『聖夜』
名前を呼ばれ振り向くと・・・・
「大天使様!」
そこには大天使様の姿があった。
『・・・これは・・・ひどいな・・・』
未紅を見て眉をしかめて言う。
「・・・はい」
確かに・・・未紅の体はボロボロだ。
大天使様は少し考えて
『聖夜、力をかせ』
と俺の肩に手を置く。
そして未紅に大天使様と俺の気を送り込む。
『・・・あとは未紅次第だ』
それだけ言うと大天使様は部屋を出て行った。
俺は未紅の手を握り・・・祈った。
どうか・・・どうか・・目を覚ましてくれますように・・・。