天使の羽が降る夜に
舜が光の中へ入り消えた瞬間
「きゃっ」
私は大きな光に包まれる。
そして走馬灯のように過去の記憶が戻って・・・・。
「・・・紅!」
「・・・未紅!」
私を呼んでいるのは誰?
「未紅様!」
ああ、この声は天使たち。
「未紅!」
・・・そしてこの声は・・・・。
私はそっと目を開ける・・・。
「・・・聖夜」
聖夜は私の手を握っていてくれた。
これは夢?
「大丈夫か・・・未紅」
私はゆっくり体を起こす。
「ええ、大丈夫・・・聖夜・・・皆にも迷惑をかけてごめんなさい」
「未紅・・・・お前・・・記憶が・・・」
「うん・・・舜のおかげで・・・」
「そうか・・・」
私は握ってくれている聖夜の手に自分のもう片方の手を添えた。
「聖夜・・・ありがとう」
「未紅・・・良かった」
聖夜・・・泣いてるの?
私のことをパートナーとしか見てくれなかったあなたが・・・私の為に泣いてくれてるの?
舜・・・これもあなたのおかげなのかな・・・。