天使の羽が降る夜に


「聖夜・・・行きましょう・・・もうすぐです!」

俺の手を引っ張る。

え?ええ、え?

ちょっと待て・・・手を繋いで・・・。

そう思ったら・・ボボボボボッと音が立つんじゃないかってくらい顔が赤くなる。

なんだこれ?

もうやだ。

恋って大変だ。

心臓壊れる・・・。


「どうしたんですか?顔が赤いですよ?」

「い、いや、なんでもない」

「あ、あそこです!」


そこにいたのは-------

「・・・・痛い・・・」

「純頑張れ・・・もう少し・・・」

「暁・・・・痛いよ」


「未紅・・・誰?」

「舜のお兄さんとそのお嫁さんの純さんです」

「舜の願いって?・・・」







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「舜、2つ目の願いは?」

「ああ、それは、生まれ変わりたいってこと」

「生まれ変わる?」

「うん、未紅が最初に来たとき言ってたろ?神のところに行くと生まれ変われるって」

「うん」

「俺、もしできるなら・・・兄貴と純ちゃんの子供として生まれ変わりたい」

「暁さんと純さんの?」

「うん・・・今の記憶がないとしても・・・絶対あの2人の子供なら幸せになれるから・・・寂しい思いさせちゃうし・・・恩返しとして・・・ムリかな」

「・・・分からないけど・・・・やってみる」



舜が残した最後の願い。






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