天使の羽が降る夜に
「ところでさ、天使って恋とかしないの?」
「はい?・・・う~んどうだろう・・・」
「でも、前は悪魔と惹かれあったって言ってたよな?」
「・・うん」
「じゃあ、あるのかな」
「どうしたのよ?」
「未紅となら恋が出来そうだなーって思ってさ」
「ええええ?」
い、今・・・恋って言った?
私と舜が?
・・・いやいや、・・・いやいや・・・・ダメでしょー。
・・・ただでさえ、舜に見つかってることで規定違反なんだから。
おろおろ、おろおろしている私をみて舜が噴き出す。
「本当に素直な反応。・・・面白すぎ!」
また!
「からかうのやめてよ~!」
「あはは。ごめんごめん」
涙流しながら笑わないでよ・・・。
しかもムカつくくらいかっこいいし・・・もうやだ。
「舜は?」
「あ?・・・ふふ」
まだ笑ってるし・・・。
「恋はしなかったの?」
「あ~、そうだな。人を好きにならないようにはしてきたかな」
「どうして?」
「いつか、こうなることが分かってたような気がするから」
心臓病だっけ・・・。
ずっとセーブしてきたのかな・・・。
「あ、でも一人だけいたな好きな人」
寂しそうだった顔がふんわり柔らかくなった。
舜の好きな人?
好きな人を思った時の優しい顔?
ズキ・・・。
ん?今なんか・・・ズキってした?
ズキってしたぁ。
もうヤバイかも・・・。
ダメかも・・・。
「そ、そろそろ行くね」
私はそう言うと姿を消す。
「は!?おいっ。・・・まだ時間はやいけど・・・?」
舜は不思議そうな顔をして私を呼び止めていたけど・・・ムリ。
今日はもうムリ。
どうしよう・・・泣きそうだし‥‥しかも胸がドキドキするよぉ。
ドキドキする~~~~~~!!!