ヴァンパイア
ヴァンパイア
<ヴァンパイア>



それは、嵐の過ぎ去った後の夜。



遙か遠方の空から、現れる。



端正な顔立ちの裏に潜む・・・・・影。





熱く・・・・・・・・赤い液体を、喉に流し込むときの感覚が忘れられない。



そう、ヤツは
"ヴァンパイア"






熱く、寝苦しい夜、女は起き上がり窓を開けた。




黒いカーテンが、風になびくとき、女が振り返る。




黒い男が立っている。




女は後ずさりをするが、後ろは壁。




男は女を抱きしめる。




女はふりほどこうとする反面、暖かさに戸惑う。



男は、離れようともがく女の、両腕を掴み、壁に押しつける。



叫ぶ声は、誰の耳にも届かない。
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