妹A ~5人兄弟+1~
「えっ?」



優は意外な頼みに驚いた。



あれはあの時だけの社交辞令のようなものだったんじゃ…



「あっ…、ごめんなさい。いいんです。忘れて下さい。…すみませんでした」



つかさは作り笑いを浮かべながら後ろ向きに歩き出した。



「あっ、いや…。いいですよ」



優は目尻を下げて優しく微笑む。



「ちょっと…びっくりしましたけど。喜んで」



「ほんとですか!?良かったぁ。1人で行くのもよく分からないし。…あっ、昨日お話聞いてから、ずっとその景色を想像してるんです…」



つかさは目をキラキラさせる。



多分、頭の中でその景色をまた想像しているんだろう。

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