妹A ~5人兄弟+1~
小さめの四ツ葉のクローバーは、スバルの左の手のひらで揺れた。



「やっ…たぁ」



偶然見つけたとはいえ、何か達成感のような物を感じる。




「何してんの?」



いきなり背後から声がした。



「お、お前!!どこ行ってたんだよ!」



振り返った先に立っていたのは無邪気に笑うつかさ。



「今、何か隠したでしょ?」



つかさがスバルの顔を覗き込む。



「隠してねぇよ」



スバルはつかさと視線を外さないようにしながら、ちょっとぎこちなくズボンの右ポケットにクローバーをしまった。

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