妹A ~5人兄弟+1~
「私がよくここに来てた事知ってたの?」



驚いて大きな声が出た。



「お前、いつも空ばっかり見てるだろ?邪魔しちゃ悪いと思うからさ。隅っこで気配消してた」



「…忍者?」



ふざけてちょっと怪訝そうな顔をする。



「そうだよ」



スバルのさりげない優しさが心にゆっくり染みて来る。



「ありがとう…。スバル、私、やっぱりツイてるね。あなたみたいな素敵な人と友達になれて」



思った事をすぐ言葉に出来るつかさが羨ましい。



「バカ野郎。誰だって邪魔されたくない時間ってもんがあるだろ?そういう時間は大切にすべきなんだよ。オレはそういう見えない時間を大切にするヤツが好きなだけ」



瞬間、時が止まって2人は見つめ合った。

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