妹A ~5人兄弟+1~
「ね、来月の花火大会、もう誰かと予定ある?」



「ない」



ぶっきらぼうに答える。



「即答だね」



つかさがクスッと笑った。



「じゃあさ、一緒に行ってくれる?」



軽い感じで言ってみたが、実はつかさの心臓は破裂しそうな程ドキドキしていた。



好きな人をデートに誘うのは断られるのが怖くて勇気がいる。



それは好きな気持ちが募る程…かもしれない。




「いいよ」



スバルが優しく微笑み、
つかさの目が一気に輝く。



「ヤッター!やっぱり、ツイてる!」



「ツイてる?」



「だって、ほら、スバル、仲のいい女の子いたじゃない?あの子と約束してるのかな?ってずっと気になってた。明日にしてたら彼女に先に先越されてたかもしれないでしょ?」



「早く聞けば良かったのに」



「聞けないよ。もし約束してたらスバルを悩ませる事になるでしょ?それに…その子の事も考えちゃうし。どう聞けば1番答えやすいか、だいぶ考えちゃった。でも、結局ストレートに聞いたよね。私、バカだなぁ。あんなに考えたのに。もう帰るまでに時間がないって思ったら焦っちゃった」

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