妹A ~5人兄弟+1~
早坂はドキドキしながら次の言葉を待つ。
その目を見れば駿と『会う』事が目的な位、簡単に分かった。




「すみません。今晩はちょっと…」



駿が申し訳なさそうな顔をする。



「あ…、そうですか。じゃあ、あの、明日はどうでしょう?」



食い下がる。



「明日?」



駿は少し笑った。



断り続けるのは無理かもしれない。



その時、誰かが教室に入って来る音が響いた。



「都築先生!」



年配の、その女性の声は威圧感があった。



「主任…」



駿の受け持ちの2年生の学年主任、榊。



「都築先生、お話があります。よろしいですか?…早坂先生、大した用がないのでしたら席を外して下さいます?」



「はい」



早坂は軽く頭を下げるとサッと行ってしまった。
どうやら早坂も榊は苦手らしい。

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