マジック・エンジェルほたる
螢は頭頂から爪先まで、冷気が走るのを感じた。そして、がつん、神保に殴られた。螢はレイジー(怠け者)で努力もしない。で、アニメ番組や少女コミックを読みあさる。まったくの”出来そこない”。
だけども、その分、螢は可愛らしい顔をしている。丸い顔、長くてさらさらした髪、大きな瞳、全身が細くて肌が白い。胸はけしておおきくないけれども、それは少女らしさを現しているともいえなくもない。そして、これがチャーム(魅力)だ、といえばいいのか、性格が明るいのだ。極めて社交的であり、オプチュミストだ。百六十センチで、制服姿だ。 螢という少女に負けず劣らずの”出来そこない”もいる。しかも、蛍のすぐ近くに、同じクラスにいる。それは蛍と同じ埼玉県青山町学園一年の、赤井由香という少女である。 この螢の同級生であり、親友でもある由香も、やはり「お勉強」ができない。性格はどうかといえば、ひたすら明るい元気印の少女である。これは救いか(?)。そして、蛍に負けないくらいルックスはいいのである。螢と同じ、百六十センチで、制服姿だ。
由香は蛍のような童顔ではないけれど、大人の魅力があるわけでもない。ある意味では「小悪魔」的な美少女である。髪の毛はセミロングで、後ろ髪がピンとはねている。瞳は猫のようだ。全身が細くて肌が白く、腕も脚もスラリと長い。彼女はナイーヴだ。
ちなみに英語のナイーヴには、天真爛漫、素朴な、という意味がある。この言葉こそ由香にはふさわしいのかも知れない。青山町学園の女の子の制服は、黒色のセーラー・スカートに、純白のワイシャツ、胸元には赤いリボンをアクセントにつける。冬にはベストを着るわけだがあえて触れない。平凡な日々。…平凡な学校。緑の蔦と苔に覆われた壁はやや古ぼけてもみえる。いまはけだるい午後だ。
だけども、その分、螢は可愛らしい顔をしている。丸い顔、長くてさらさらした髪、大きな瞳、全身が細くて肌が白い。胸はけしておおきくないけれども、それは少女らしさを現しているともいえなくもない。そして、これがチャーム(魅力)だ、といえばいいのか、性格が明るいのだ。極めて社交的であり、オプチュミストだ。百六十センチで、制服姿だ。 螢という少女に負けず劣らずの”出来そこない”もいる。しかも、蛍のすぐ近くに、同じクラスにいる。それは蛍と同じ埼玉県青山町学園一年の、赤井由香という少女である。 この螢の同級生であり、親友でもある由香も、やはり「お勉強」ができない。性格はどうかといえば、ひたすら明るい元気印の少女である。これは救いか(?)。そして、蛍に負けないくらいルックスはいいのである。螢と同じ、百六十センチで、制服姿だ。
由香は蛍のような童顔ではないけれど、大人の魅力があるわけでもない。ある意味では「小悪魔」的な美少女である。髪の毛はセミロングで、後ろ髪がピンとはねている。瞳は猫のようだ。全身が細くて肌が白く、腕も脚もスラリと長い。彼女はナイーヴだ。
ちなみに英語のナイーヴには、天真爛漫、素朴な、という意味がある。この言葉こそ由香にはふさわしいのかも知れない。青山町学園の女の子の制服は、黒色のセーラー・スカートに、純白のワイシャツ、胸元には赤いリボンをアクセントにつける。冬にはベストを着るわけだがあえて触れない。平凡な日々。…平凡な学校。緑の蔦と苔に覆われた壁はやや古ぼけてもみえる。いまはけだるい午後だ。